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川崎市麻生区の居宅介護支援・訪問介護なら「ねこの手」に

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こんにちは。「ねこの手」代表の齋藤です。

最近、介護業界でも国を挙げて導入が進められている「ケアプランデータ連携システム」。毎月のケアプランの予定や実績のやり取りをデジタル化し、FAXや手渡しをなくして業務を効率化しよう!という国の方針です。

実は私自身、20年以上も前からITやDX(デジタルトランスフォーメーション)の専門家として、現場での「郵送・FAX・紙の廃止」をずっと訴え続けてきました。 ですから、国がようやく重い腰を上げて介護のデジタル化に本腰を入れ始めたこと自体は、本当に嬉しく、感慨深いものがあります。

……しかし、ITのプロとして、そして日々現場を守るケアマネジャー(主任介護支援専門員)としてこのシステムを厳しく見つめ直したとき、どうしても見過ごせない「お粗末な問題」が山ほど見えてくるのです。

「ねこの手」でも業務のデジタル化には積極的に取り組み、「ケアプランデータ連携システム」ももちろん使っていますが、いま全国の多くのケアマネジャーや介護事業所の間で、「導入はしたけれど、実際にはほとんど使っていない(休眠状態)」という大きな矛盾が起きています。

1.「導入率」という数字の罠

国は「登録事業所が数万件を突破!」と成果をアピールしていますが、厚生労働省が2025年夏以降に公表したデータによると、全国に約25万カ所ある介護サービス事業所のうち、ケアプランデータ連携システムを実際に利用している割合はわずか 7.2% 〜 7.6% 程度に留まっています。 2026年6月からの処遇改善加算の導入もあり、国も利用料無料キャンペーンなどで必死にテコ入れしているものの、未だに全体の1割にも満たないのが現実です。

2. 居宅(ケアマネ側)でも「4カ所に1カ所」しか入れていない

さらに深刻なのは、ケアマネジャー側の導入率も約25%(4カ所に1カ所)に留まっていることです。

労働組合(UAゼンセン日本介護クラフトユニオン)が実施した調査によると、発信元となる居宅介護支援事業所での導入率は 25.4%

つまり、ケアマネジャーの事業所自体、まだ4カ所に1カ所しか導入していません。これでは、サービス事業所側(訪問介護やデイ)が「データを送ろう」と思っても、相手がいなくて使えません。

3. 【最大の急所】導入事業所の「3割〜5割」が休眠状態

地方自治体(例:鳥取県米子市など)が導入済みの事業所に対して行ったアンケート調査などでは、恐ろしい実態が判明しています。 システムを「導入した」と答えた事業所のうち、じつに半数近く(約4割〜5割)が「実際にはまだ一度も使っていない」「未使用」と回答しているのです。

繋がる相手がいないために、結局は「紙とデジタルを両方確認することになり、かえって仕事が倍になった」という本末転倒なデータも出ています。

これでは「普及している」とは到底言えません。

その理由を僕なりに考えてみました。

理由①:デジタルなのに「手作業」が増える?驚愕のデータ移動
一番の理由は、データのやり取りがあまりにも不親切でアナログなことです。

本来のデジタル化であれば、普段使っている介護ソフトの「送信」ボタンをポチッと押せば、相手の事業所に一瞬で届くのが理想ですよね。私が使っているソフトも、データ連携の送信、もしくは受信のボタンを押すだけで、データのやり取りが可能となっています。

しかし、「ケアプランデータ連携システム」の実態はこうです。

介護ソフトからデータを一度パソコンに「ダウンロード」する

ダウンロードしたファイルをわざわざ「ZIP解凍」する

そのファイルを「アップロード」する

……これでは、やってることは「FAXを複合機まで取りに行って、別のファイルに綴じる」という手作業とほとんど変わりません。デジタルに不慣れなスタッフに「ファイルを解凍して、別のソフトにドラッグ&ドロップしてください」と説明した時点で、現場の心は折れてしまいます。

デジタルが苦手な人なら「これならずっと使い慣れていたFAXの方が早い!」となってしまうのも無理はありません。

理由②:「通知機能がない」&「特定のPCでしか使えない」
さらに使い勝手の面でも、現場の動きが想定されていません。

データが届いても教えてくれない:
新規のデータが届いても、メールや画面でのポップアップ通知(アラート)がありません。そのため、ケアマネジャーがわざわざ毎回煩雑な2段階認証を経てシステムにログインし、「データが届いているかどうかを確認しに行く」という手間が発生します。これなら、割り込みで届くFAXや電話のほうが「今、届いた」と直感的に分かるため、結果として使われなくなっていきます。

実際、「今ケアプランデータ連携システム」で送りましたという電話やFAXがねこの手にもたくさん届いていますが、これでは本末転倒で笑えません。

特定の1台のPCに縛られる:
セキュリティの電子証明書を特定のパソコンにインストールする仕組みのため、現在ケアプランデータ連携システムを使えるのは原則として特定の1台のPCに縛られます。

ただ、原則としてと書いたのは、システム上「複数台のパソコンに同じ電子証明書を入れる」こと自体は手続きをすれば可能だからです。しかし、このシステムの本当に不親切なところで、「クラウドシステムではなく、端末(パソコン)ごとにデータを保存する仕組み」になっているため、複数台で動かすと現場がパニックになります。

送信・受信の履歴が「そのパソコン」にしか残らない
Aのパソコンで送った履歴は、Bのパソコンの画面には表示されません。そのため、「誰がいつ送ったか」が他のスタッフから見えなくなります。

ダウンロード(受信)のチャンスは「最初の1回」だけ
相手から届いたケアプランデータを、Aのパソコンで一度ダウンロードしてしまうと、データがサーバーから消える(または既読になる)ため、Bのパソコンからはもう二度とダウンロードできません。

下書きや設定も共有されない
作りかけのデータもそのパソコンの中にしか残らないため、「途中まで自分のPCでやって、続きを共有PCでやる」という使い方ができません。

一日も早くクラウドシステム化して、どの端末からもWEB経由でアクセスできるようにして、「事務所のすべてのケアマネがどのPCからでも確認できる」ようにしないと、「あのPCが空くまで連携データの確認ができない」という、端末の取り合いが発生します。

管理者要件が主任ケアマネとなり、さらに特定事業所加算などで、国はどうやら居宅介護支援事業所の大型化を狙っているようですが、今のままでは、ただでさえ忙しい管理者の業務がさらに増大してしまいます。これでは、良かれと思って進めたDXが、皮肉にも「主任ケアマネの過労」や「管理者不足による特定事業所加算の返上」を招く引き金になりかねません。

本来は仕事を楽にするのがDX化のはずなのに、結果として、デジタルと従来の紙・FAXの2ルートが混在することになり、管理コストがかえって増大しているのが現状です。

だからこそ、システムが成熟するまでは「国任せ」にせず、各自治体が地域の事業所の実態をしっかり見て、柔軟なローカルルールの運用や支援を行うなどの配慮が必要です。

ちなみに、私たち「ねこの手」では、このシステムの不条理さに振り回されないよう、ケアプランデータ連携システムに関わる作業をすべて事務員に集中させる独自のフローを構築しています。ケアマネジャーに余計なシステム操作の手間は一切取らせません。 ついでに、FAXもインターネットFAXの活用により、ペーパーレスはもちろん、PC、タブレット、スマホなど、どのデバイスからも送受信が可能となっています。例えば、介護保険証のデータをスマホで撮影してそのままFAXで送ることもできますし、ドライブに保存して、あとで印刷することもできます。事業所からの実績なども紙の山から探すことなく、検索機能で一瞬で見つかるようになっています。

こうした「システムに踊らされない、現場主導の本当の効率化マニュアル」や「インターネットFAXを駆使したペーパーレス構築術」については、今後、地域の研修やセミナーなどの場でも広くお伝えしていきたいと考えています。

【実例】自治体をまたぐとエラーに?お粗末なシステム設計
さらに、当社の現場で実際に起きた「システムの重大なバグ(設計ミス)」をご紹介します。

介護保険の「被保険者番号」は、市町村(保険者)ごとに割り当てられるため、日本全国で見れば、別の自治体でたまたま同じ番号を持つ別々の利用者様が存在することは当然あります。

当社でも、まったく同じ被保険者番号を持つケースがありました。しかし、国保連データ連携システムでは、データを取り込もうとしたところ、なんとエラーになってしまいました。

介護保険の被保険者番号は「市町村(保険者)ごとに一意(ユニーク)」に採番されるため、日本全国で見れば、別の自治体で同じ番号を持つ人が存在するのは当然です。本来、システム間でデータを紐付ける際は、以下の2つのキーを組み合わせて「同一人物か」を識別しなければなりません。

保険者番号(6桁)×被保険者番号(10桁)

しかし、システムが「自治体コード」を正しく識別せず、「被保険者番号の数字」だけで同一人物だと勘違いし、データが重複していると誤認してしまったと予測できます。

自治体をまたげば番号が重複することなど、制度上いくらでも想定できたはずです。こんな初歩的な設計ミスに気が付かないとは、検証不足にもほどがあります。事業所がシステムを信用できなくなるのも当然です。

最後に:「ねこの手」が目指す本当のDX
国が補助金を出して無理やり普及させようとしても、現場が「これならFAXより楽だ!」と思えなければ、本当の効率化にはつながりません。

私たち「ねこの手」は、形だけのデジタル化に振り回されることなく、これからも介護スタッフが本来の「利用者様と向き合う時間」をしっかり確保できるよう、本当に意味のある業務効率化と現場の環境づくりを進めてまいります!

デジタルでお困りの方は、ねこの手までお問合せください。「ねこの手」が皆様のお役に立てれば幸いです。

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