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川崎市麻生区の介護相談・訪問介護・看護なら「ねこの手」

お知らせ

INFORMATION

こんにちは!「ねこの手」の斉藤です。 前回は「介護認定の区分」と「申請中のサービス利用」についてお話ししましたね。

今回は、さらに一歩踏み込んで、「介護認定はどうやって決まるの?」という疑問にお答えします。申請してから結果が出るまでの「認定調査のしくみ」を、初めての方にもわかりやすく解説します🐾


介護認定が決まるまでの「3ステップ」

介護認定は、市区町村の窓口に申請を出した後、大きく分けて以下の3つのプロセスを経て決まります。

1. 認定調査(訪問調査)

市区町村の調査員(または委託されたケアマネジャー)が、ご自宅や入院先を訪問します。

  • 何をするの?: 本人や家族に面談し、全74項目のチェックリストに沿って、身体能力や生活動作、認知症状などを確認します。

  • ポイント: 普段の様子を正確に伝えることが大切です。無理をして「できます!」と言ってしまうと、本来の状態より軽く判定されることがあるので注意しましょう。

2. 主治医の意見書

市区町村が、本人の主治医に「心身の状態」についての医学的な意見書を依頼します。

  • もし主治医がいない場合は?: 市区町村が指定する医師の診断を受けることになります。

3. 介護認定審査会での審査

「認定調査の結果」と「主治医の意見書」をもとに、医療・保健・福祉の専門家が集まって話し合い、最終的なランク(要介護度)を決定します。


申請から認定までのスケジュール(流れ)

申請から結果が届くまでは、原則30日以内とされています。

ステップ 内容 期間(目安)
① 申請 お住まいの市区町村の窓口へ書類を提出。 当日
② 訪問調査 調査員が自宅を訪問し、聞き取り。 申請から1〜2週間後
③ 審査判定 コンピュータ判定と審査会での審議。 調査・意見書受領後
④ 結果通知 自宅に「介護保険証」が届きます。 申請から約1ヶ月

🐾 「特記事項」を味方につけよう!

認定調査の際、チェックリスト(選択肢)だけでは伝えきれない「日々の困りごと」は、調査員が「特記事項」としてメモしてくれます。 「夜中に何度も起きてしまう」「着替えに30分以上かかる」など、具体的なエピソードをあらかじめメモしておき、調査員に渡すとスムーズですよ。


「申請したけれど、調査で何を話せばいいか不安…」という方は、ぜひ「ねこの手」にご相談ください。猫の手を貸すような気持ちで、しっかりサポートさせていただきます!

「当日の準備に役立つチェックリストはこちら!」

訪問調査で聞かれることリスト(事前準備シート)

調査員に正しく状態を伝えるために、以下の項目を事前に確認・メモしておきましょう。

1. 身体の状態(動き)

• 寝返り、起き上がり、座り続けることができるか

• 立ち上がり、歩行、片足立ちの状態

• 関節が動かしにくい、痛みがある場所

2. 生活動作

• 食事: 自分で道具を使って食べられるか、飲み込みにくくないか

• 排泄: トイレまで行けるか、失敗はないか、補助が必要か

• 身の回り: 着替え、洗顔、歯磨き、爪切りなどは自分でできるか

3. 認知機能・精神面

• 今日の日付や自分の名前、今の場所がわかるか

• 物忘れの頻度(同じことを何度も言う、物を失くすなど)

• 感情の起伏、徘徊、夜間不眠などの有無

4. 特別な医療

• 処置の有無(点滴、胃ろう、酸素療法、床ずれのケアなど)

5. 伝え方のコツ

• 「一番調子が悪い時」を基準に伝える: 調査の時だけ頑張らないようにしましょう。

• 具体的な頻度を添える: 「毎日」「週に3回くらい」など数字で伝えると正確です。• 家族の困りごともメモする: 介護をしている家族の負担感も大切な判断材料です

4. 知っておきたい「お金」の話:認定調査にかかる税金

実は、この認定調査、申請するご本人の自己負担は「0円(無料)」です。 しかし、裏側では膨大なコストがかかっています。

日本全体で年間「約600億円」以上の税金が!

国や自治体がこの「要介護認定」という仕組みを維持するために使っているお金(介護保険事務費交付金など)は、日本全体で年間約600億円(※)にものぼります。 ※厚生労働省の予算資料より推計

1件あたりの内訳を詳しく見ると、以下のようになっています。

  • 訪問調査の費用: 1件あたり 約4,000円〜6,000円

  • 主治医の意見書: 1件あたり 約3,000円〜5,000円

  • 審査会の運営費: 専門家への謝礼や事務手数料など

この費用は、皆さんが納めている「介護保険料」と、国や自治体の「税金」が半分ずつ出し合ってまかなわれています。

なお、介護認定には有効期限があり、定期的に「更新申請」が必要です。本来、この手続きはご本人やご家族が行うのが基本なのですが、実際には私たちケアマネジャーが代行することが多くなっています。

実は、担当する多くの方々の「認定がいつ切れるか」を正確に把握し、スケジュールを管理して申請を代行するのは、ケアマネにとってかなりの大きな負担になっているのが現実です。

私見ですが、ケアマネが「認定」を支える仕組みに

認定調査に年間約600億円以上の公費がかかっていますが、その多くは「現状を確認するための事務コスト」です。 私は「一番近くで利用者さんを見ているケアマネジャーが、システムを通じて状態を報告する形にすれば、もっと正確で、コストも抑えられるのではないか」と個人的には思っています。

もちろん、意図的に介護度を上げて、報酬単価を高くしようとする(住宅型有料老人ホームなど)ケースはチェックが必要かと思いますが、逆に要介護度を改善した場合に、ケアマネにインセンティブが入ってくるようなしくみにすれば、行政も利用者も、そしてケアマネもハッピーの三方良しのしくみができるではと思っています。

  • システム化でコスト削減: 紙や訪問の調整にかかる事務負担をデジタルの力で減らす。

  • ケアマネの専門性を活かす: 普段の様子を一番知っているケアマネが評価することで、調査の時だけ「頑張ってしまう」本人とのギャップも防げます。

  • 浮いたコストを「現場の報酬」へ: 事務手続きで浮いた税金を、ケアマネの基本報酬アップや、直接的な介護サービスの充実へと還元する。

  • 要介護度を改善した場合に、ケアマネにインセンティブが入ってくるようなしくみづくり